神薙羅滅の百合SS置き場

百合しか書かないし、百合しか書けない! 陰鬱な百合がメインのブログになります

下級サンタは挫けない 第二夜

 

<あらすじ>

 ルシアはサンタ協会本部へ呼び出しを受ける。

 それもサンタ懲罰部隊隊長を名乗るリコという人物から……

 マナとの関係を糾弾され、処刑されるのかと考えるが、リコの思惑は別にあった。

 

  • <あらすじ>
    • <二度目の十二月>
    • <サンタ協会本部へ>
    • <似ても、相入れぬ夢>
    • <恵みある配達準備>
    • <二度の逢瀬>
    • <一人の重さ>

 

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下級サンタは挫けない 第一夜

 

<あらすじ>

 下級サンタの少女、ルシアのクリスマスは悲惨だった。

 毎年毎年、サンタを捕らえようとする危険な悪い子達へ、プレゼントを届ける。

 下級であるがゆえに、まともなプレゼントを用意することも出来ず、彼女が夢見たサンタになど、なれようはずもなかった。

 

 だがクリスマスの配達先で、運命の悪い子に出会う。

 奴隷として扱われ、日々虐待を受ける、家族思いの女の子、マナ。

 サンタ協会が決める良い子と悪い子の基準に、疑問を抱いたルシアは、マナを救おうと奮闘する。

 

  • <あらすじ>
    • <ルシアの独自>
    • <配達準備>
    • <聖夜の偵察>
    • <サンタらしからぬ配達戦> 
    • <サンタと悪虐少女> 
    • <決着……次の配達先へ……>
    • <今年最後の配達場所>
    • <虐げられた悪い子>
    • <それでもサンタらしく……>

 

 

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4つの涙が紡いだみらい 第二章

 私とナナミのふたりは無敵だった。初めてのゲームでも楽々こなせてしまうナナミに腹が立つこともあるけど、まだまだ私の方が経験値では上だから対等な関係でいられる。

「この先、上の3体お願いね。下の4体は私が処理するから」

「わかったヨ! どんとまかせてー!」

 こうしてプレイ中にアドバイスしながら、協力プレイでスコアボードに名を連ねるのが最近の楽しみだ。

「こいつがラスボスで、今までのボスの攻撃パターンをランダムで繰り出してくるから頑張って。少しの失敗はカバーするから」

「ナナミは失敗しないヨ! それより有理の方こそしっかりしてネ!」

「言ってくれるじゃない。経験の差を見せてあげる!」

 画面に現れたのは幽鬼の私よりも醜い姿をした合成獣。初心者を抱えながらだと厄介な相手だけど、私とナナミの敵ではない。ふたりで弱点を苛烈に攻め立て、敵の攻撃は事前動作を潰し、発射された弾は迎撃する。私たちはリロードのタイミングまで息ぴったりだから、私が1つ被弾しただけで、ラスボスさえもあっさり撃破した。

「やっぱり有理の方が被弾したネ!」

「それはナナミに向かう攻撃を防いでたら、自分の分が疎かになったからでしょ!」

「辺獄では仲間を庇って自分が怪我しても人のせいには出来ないんだヨ。 だからこれは有利のダメージなノ!」

「ふふっ。ナナミってたまに子供みたいで、負けず嫌いよね」

「有理までそんなこと言うの! さすがのナナミもこれにはぷんぷんだヨ!」

「はいはい。ナナミは大人で偉いね」

「すっごくトゲのある言い方だよねー」

 いつものようにナナミをからかいながら、いつものように店内スコアランキングの頂点に名前を刻み込む。YURI & 777と。

 

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4つの涙が紡ぐみらい 第一章

 私は千さんとの約束を果たしに来ていた。私ではない私が、今の千さんとは違う千さんとした約束……そう、ポテト丸ごとラーメンのお店へ案内して貰うという約束だ。

「すまない零。あたしの確認不足でこんなことに……」

 だが現実は非情で、なんと目的の店は臨時休業していたのだ。開かないドアの前で呆然とする私と千さん。時刻は正午を過ぎ、そろそろ代替案を考えないといけない。

「謝らないでください千さん。この店はまた次の機会にしましょう」

「しかし……」

「確か通り道に美味しいフライドポテトが売っているお店がありましたから、そこでお昼にしましょう」

「いや、あれはどこにでもあるチェーン店だったと思うのだが」

「友達と行ってみるのが夢だったんです! だから行きましょう」

「夢になるほどのことなのか……だが、そう言ってくれるとあたしも肩の荷が降りるよ」

「では行きましょうか」

 友達と休日にお出かけする。そんな当たり前のことが、すごく大切なことに思える。それはきっと真理念が見せた記憶のせい。報われることのなかった涙を流した、私達の分の想いが、今日に乗っているから。

 だから、こんなハプニングさえも心から楽しいと思える。気がかりなこともあるけど、今この瞬間は、私が掴んだステキな未来の形だって心からそう思えるから。

 

 

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妹「お姉ちゃんを壊す為に……」

<あらすじ>

 かしこすぎた赤子は、それに釣り合わない自分の肉体を呪った。そしてほどほどの知能を持ち、心身が釣り合っているお姉ちゃんを羨んだ。

 その軽蔑を孕んだ感情を抱えたまま成長した妹は、お姉ちゃんへ異常な執着心を募らせていく。

 

 

姉「ニートの妹を養う!」 - NAHARASANの百合SS置き場 これの妹視点であり、後編にあたります。


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