ポッキーゲーム無敵の少女
ポッキーの日に投稿しようとして、わずかに間に合わなかったCRYSTAR SS
零に惚れている千のコメディー
千「今日はポッキーの日だったらしく、学校ですれ違う人全員にポッキーゲームを挑まれて大変だったよ」
零「女子校でもそういうのってあるんですね」
千「おかげでしばらくは、ポッキーを目にしたくない気分だよ」
零「そんなに食べたんですか?」
千「誰が集計したかはわからないんだが、放課後にはもう掲示板に今日のポッキーゲームの成績表が張り出されて、それを見るとあたしは318戦もしていたらしい」
零「……モテモテなんですね」
千「毎年のこととはいえ、ここまでくると困りモノだな。ほとんどの対戦であたしがポッキーを咥えただけで、対戦相手が折ってしまって、ほとんど1本食べることになるのはさすがに厳しかったよ」
零「……ちなみに勝率はどれくらいだったんですか?」
千「あたしは100パーセント勝ったよ」
零「そ、そんなことがありえる競技でしたっけ?」
千「勝率2位は女性の体育の先生で、214戦213勝で、唯一の負けはあたしだったみたいだ」
零「生徒とポッキーゲームをする先生ってどうなんですか! あと年齢関係なく千さんは勝てるんですね」
千「そのせいで、ポッキーゲームの醍醐味を味わえたことは一度もないんだ」
零「ポッキーゲームなんてみらいとしかしたことないから、私も醍醐味を味わってはいませんね」
千「みらいさんとか。やはり家族相手でもどちらかが照れて折ってしまうんだな」
零「いえ、そうではなく、気付いたらポッキーがなくなってしまうので、あんまりドキドキ感がないんです」
千「なっ!? それは……その……唇同士が触れ……合う……のか?」
零「そうなりますね。でも大好きなみらいとなので、嫌どころかちょっと嬉しいくらいなんですよ」
千「……零はポッキーゲームに強いんだな」
零「別にそういう訳ではないと思うのですが」
千「こんなお願いを時点で申し訳ないんだが、あたしとポッキーゲームをしてくれないか?」
零「千さんと……ですか?」
千「強者の零となら、ポッキーゲームの醍醐味を味わえる気がするんだ!」
零「それって私とキスをするのはイヤだから、ドキドキするってことですか?」(ジト目零ちゃん)
千「ちっ、違う! 零とっ……キ、キスするのがイヤとか……そんなんじゃなくて……」
零「だったらどういう意味なんですか?」(ジト目零ちゃん)
千「そっ、それはその……私は……零のことが……」
みらい「はーい! 辺獄1名様ごあんなあーい!」
千「ちょっ! みらいさん! なにを!」ズルズル
みらい「お姉ちゃんにポッキーゲームを仕掛けるだけなら、許してあげなくもなかったんだけど、告白するのは1京年早いかな」
零「ちょっとみらい! 千さんになんてことを!」
みらい「大丈夫だよ。今の千さんは辺獄から楽々戻ってこれるから。そのくらいはちゃんと考えてるよ」
零「そういう問題じゃ……」
みらい「それよりお姉ちゃん。私、フライドポテト作ったんだけど、これ使ってフライドポテトゲームしよ?」
零「そんな呑気にしてる場合じゃ……ふむっ!?」
みらい「おしゃべりなお姉ちゃんのお口は、お姉ちゃんの大好きなポテトで塞いじゃおうね。でも1人だと食べ切るの大変だろうから、食べるの手伝ってあげる……お姉ちゃんごとね!」
久遠「なんてしょーもない記憶なの。この真理念は双子の悪魔にでも押し付けておきましょう」